こんにちは。
デカチワです。
この記事は、転職について、
- 初めて転職しようと考えている。
- できるだけ、転職で失敗はしたくない。
- けど、どのような点に気を付けるべきかよく分からない。
こういった悩みに答えていきます。
この記事を読めば、転職で失敗しないための検討すべきリスクが理解でき、具体的な対策が可能となります。
私自身、一度転職を経験しています。転職活動を進めていく中で、業種を問わず共通的なリスクがあることに気がつきました。今回は自身の経験や友人等の転職経験を元に、転職で失敗しないために検討すべきリスクとその対策について解説していきます。
転職はより身近な存在になる。その理由とは
この先、私たちにとって、転職はより身近になっていくと考えられます。
雇用の概念が変化することがその理由の1つです。
ビジネスの変化スピードが加速する中で、今までの日本企業のように、会社が従業員の人生を保証するという慣例は無くなるでしょう。
莫大なコストがかかるためです。それよりも、より集中すべきことに対してコストをかけていかなければ、企業として生き残っていけません。
したがって、日本企業においても、新卒から育てていくという考え方がなくなると思います。
必要な能力をすでに所有している人を会社に引き入れる、つまり、中途採用が一般的になると考えられます。
そして、会社が生涯を保証してくれないので、雇用される側も、必然的に自分の専門分野を作り、そのフィールドで実績を重ねるようになります。
さらに、これからは「人生100年時代」に入っていきます。
寿命が伸びるということは、その分の生活費が必要となります。
増加分の生活費を転職による収入アップで賄うようになるのが規定路線になるのではないでしょうか。
したがって、転職市場は伸びますし、転職はより身近な存在となります。
転職に失敗しないために検討すべき5つのリスク
転職には、業種業界を問わず5つのリスクがあると思います。
- 組織リスク
- 給与リスク
- 固有リスク
- 上司リスク
- 経営者リスク
転職後に失敗したと後悔しないためには、これらの5つのリスクに対して、検討していく必要があるのです。
順番に解説していきます。
組織リスク
組織リスクの定義は「組織として未熟がゆえに生じるあらゆるリスク」として、お話しします。
このリスクが高い会社は、下記の特徴があります。
- 人がすぐに辞めてしまう会社
- 急成長中の会社
- 内定の辞退率が高い会社
この特徴に該当する会社は、慎重に検討しましょう。
「人がすぐに辞めてしまう会社」は「人材の流動性の高い会社」と言い換えることができます。
高い給与とスキルアップを目的に、外資系のような元から人材の流動性が高い企業へ入社する場合は、メリットが得られるので良いと思います。
ですが、こういったメリットが特に得られない会社の場合は、要注意です。
組織リスクのレベルを把握するためのポイントは、内定承諾期限の長さです。
内定承諾の期限が極端に短い場合(1日~3日)、急を要する人材不足が考えられます。
それはすなわち、人がすぐに辞めてしまう、あるいは急成長のため、人手が足りないことを意味します。
どちらも、組織として体制が整備されていないため、生じる状況です。
加えて、面接や内定の辞退率が高いため、すぐに囲い込いみたいという意図が確認できます。
なので、仮にこのような会社に入社したとしたら、辞めた人が溜めていた仕事が一気に降ってくる、あるいはキャパシティを超えた量の仕事を適正な体制が整うまでこなす必要がでてくると考えられます。
したがって、極端に短い内定承諾期間を提示された場合は、まず疑いを持ち、慎重に検討しましょう。この場合、面接官がいくら良いことを言っても、裏があるはずです。
対策は、承諾期限を延長してもらえるように交渉することです。
交渉に応じてもらえない場合、疑いはほぼ確定です。(笑)辞退した方が賢明です。
2週間~1ヶ月など、交渉に応じてもらえた場合、他の会社の選考を進め、きちんと比較をしてからどの会社に入社をするか決定しましょう。
内定承諾の期限をきちんと確保してくれる会社は、ある程度、中長期的な戦略に基づいて採用活動をしていると判断できます。
給与リスク
給与リスクの定義は「仕事内容と時間が同レベルで、給与に差異が発生するリスク」です。
このリスクは非常に高いです。
差異が大きい職種などでは、200~300万程度の差が生じます。
これは単純に、転職した後に気が付くと落ち込むので、転職サイトなどで仕事内容、勤務時間、給与体系などを把握しておきましょう。
固有リスク
固有リスクの定義は「転職すること自体のリスク」です。
具体的には、下記のようなリスクが考えられます。
- 前職より給与が下がる
- 将来性の無い職種に転職する
- 転職エージェントに流される
「前職より給与が下がる」リスクについては、状況により深刻度が変わります。
基本的に、未経験の職種に転職した場合、給与は下がる傾向にあります。もちろん、上がるケースもありますが、前者が大半です。
給与が下がる場合、検討すべきポイントは、「昇給率」です。
前職より給与が下がったとしても、転職先の会社の昇給率が高く、1~3年程度で前職の給与を超える場合は、転職しても良いと思います。
例えば、前職の給与(A社)が500万だとして、未経験の職種(B社)に転職して450万に下がったとしてます。
5年先を仮定して、A社は毎年20万、B社は毎年50万昇給するとします。
- A社 : 500 → 520 → 540 → 560 → 580
- B社 : 450 → 500 → 550 → 600 → 650
するとこのように、転職して3年目の時点で前職を抜き、5年目では80万ほどの給与差となります。昇給率を平均すると前職A社は3.75%、転職先B社は12.3%となり、転職先B社の昇給率は前職A社の3倍以上という計算となります。
なので、未経験の職種に転職する際は、給与が下がるかどうかだけでなく、昇給率をチェックし総合的に判断をした方が安全です。
次に「将来性の無い職種に転職してしまう」リスクですが、基本的に需要が減少している職種を指します。
転職先の職種に関する市場規模を調べて、中長期的に需要が上昇している職種且つ、抽象度の高い仕事を選択しましょう。
なぜなら、抽象度の高い仕事ほど、需要があり給与も高い傾向があるからです。反対に抽象度が低い仕事は、需要があったとしても、給与は低いままである可能性があります。
具体的に言うと、介護職などは需要は高いが抽象度は低い仕事に該当します。
どういうことかというと、日本は少子高齢化が確実に進むので、介護職の需要は自然と高くなりますよね。
一方で、仕事自体は単純作業に近いため、希望する人がいれば、代替えが可能です。
なので需要は高いけど代替がきくため、給与を特別高くする必要はありません。なので、抽象度の低い仕事とは、代替のきく仕事と言い換えることができます。
では、需要と抽象度の高い仕事とは何でしょうか。
それは不確定要素が多く、複雑化している事柄を扱う仕事です。弁護士を始めコンサルタントやアドバイザリー業務が該当します。
人間は本来、複雑で抽象的なことを考えることが得意ではないので、それを代理でやってもらうことに対して、多くのお金を支払います。
ビジネスが複雑化している現代においては、不確定要素や情報を洗い出し、それを整理し、結論を導くような仕事の需要は、ますます高くなります。
最後に、転職エージェントに流されるリスクです。
転職エージェントを利用するメリットは、転職情報の提供、会社とのスケジュール調整、給与交渉の代理だと思います。
どれも個人でやろうとすると、とても手間がかかるためです。ですから、転職の際はエージェントを利用するべきなのは間違いありません。
便利な反面、ここにもリスクが存在します。
そのリスクを理解するためには、まず、転職エージェントと会社のお金の流れを認識する必要があります。
転職エージェントの利益は、転職者の入社が確定し実際に入社した際に発生します。
転職者の決定給与(年収)の20~30%が報酬として、転職会社へ入ります。
例えば、決定給与が600万、報酬率が30%と仮定すると、180万が転職会社の収益です。
で、その内の数パーセントが転職エージェントの給与に上乗せされる仕組みです。
なので、転職エージェントによっては、自分の利益を上げることを最優先に、転職者に適さない或いは要望していないが、利益になりそうな案件を提示したり、内定確率を上げるために必要以上に応募させようと誘導することも考えられます。
また、同じ転職会社でも担当者よって、対応レベルが異なってきます。
なので、1回の転職活動で最低3社は転職エージェントを利用した方が良いと思います。
実際、私も転職エージェントを3社同時に利用していました。
その中で、信頼できそうだと判断したエージェント1名から企業へ応募しました。
転職エージェントは複数利用し、自分に合ったエージェントと転職を進めるようにしましょう。
上司リスク
上司リスクの定義は「上司に恵まれないず、ストレスが生じるリスク」です。
いわゆる上司ガチャと呼ばれる類です。(笑)
私の周りにも転職経験者が多くいますが、面接官(人事、同僚になる人)が良い人で好印象だったので入社したけど、上司がモンスターで後悔しているという人が一定数います。
それもそのはずで、やはり権限レベルが異なるので、責任範囲も大きく、見えている世界も異なるわけです。(元から変わっているという要因もありますが・・・)
モンスターのパターンは多くあるので、それはまた別の記事にしようと思います。
話しは戻り、モンスター上司にあたってしまった場合は、もう諦めるか逃げるしかありません。(笑)
抵抗することはあまり得策ではありません。なぜなら、上司はあなたより権限レベルが高く、あなたの評価者でもあるからです。
こういったリスクを低減するには、内定承諾までに上司を紹介してもらい実際に会話をすることです。
面接でも良いですし、カフェでコーヒーを飲みながらでも良いです。その会話の中で、少しでも引っかかることがあれば、メモしておきましょう。
どの会社に入社するか迷った際の最後の決め手になります。
自然とやる気を引き出してくれたり、建設的に話しができる上司を選ぶべきだと思います。
上司に恵まれた場合の成長は測りしれません。
経営者リスク
経営者リスクの定義は「経営者が優秀でないがうえに、振り回されるリスク」です。
特にオーナー経営者且つ役員にその家族が含まれている場合は、慎重に検討しましょう。
大前提として、オーナー経営者は一般的な雇われ経営者と異なり、全てを自分の手中に収めようとする傾向があります。
なぜなら、大抵は、自身の子供に経営権を譲渡したいと考えるためです。
だから、できるだけ全てを自分のコントロールの配下に置きたがるのです。
このような会社に入社してしまうと、オーナー経営者や役員として所属するその子供の鶴の一声により、物事が180度変わる可能性があります。
その方向性が明らかに誤りだとしても、誰も物を言えない状態です。
そうなると負のスパイラルが始まります。カオスですね。(笑)
意外と会社の規模や上場区分に関わらず、オーナー経営者が実権を握っている会社は多くあります。
ここで「オーナー経営者でも優秀な人っているんじゃない?」と思う方もいると思います。全くその通りだと私も思います。
上記の内容は、すべてのオーナー経営者に当てはまるわけではないのです。
では、どうやって見分ければ良いのか。
それを見分けるには、その会社の営業利益と営業利益率の過去から現在までの推移を確認しましょう。
営業利益は会社の本業の利益を示すので、会社が上手くいっているかを判断する基準となりえます。
この営業利益と営業利益率が右方上がりで着実に上昇している場合は、ある程度経営者として優秀であると判断できるのではないでしょうか。(自己資本比率等は割愛します。)
このリスクについては、転職に関わらず新卒にも当てはまりますね。
必ず、経営者と役員の構成をチェックし、且つ営業利益、営業利益率を確認することで経営者リスクを低減しましょう。
まとめ
今回の記事をまとめます。
雇用に対する概念が変わるため、転職は私たちにとってより身近になります。
一方で、転職にはリスクがつきものです。
- 組織リスク
- 給与リスク
- 固有リスク
- 上司リスク
- 経営者リスク
こういったリスクを識別し、判断基準を設け、評価することでリスクを予め回避・低減できます。
会社毎にリスク評価をおこない、比較してみるのも1つの有効な手段であると思い、紹介いたしました。
転職が身近になると言っても、一生の内、そうそうあることではないと思います。
ですから失敗しないためには、焦らず冷静に判断することが必要となります。
ということで、以上となります。